<横浜7-8巨人>◇10日◇横浜

 もよおして、打ち勝って原巨人が、ついに勝率5割に復帰した。横浜に競り勝ち、今季初の7連勝。2回に巨人高橋由伸外野手(36)が9号先制ソロを放つと、誘発されるように4回に阿部、5回に坂本が1発を放ち、2試合連続の3発と得意の空中戦に持ち込んだ。終盤に横浜の反撃を食らったが、辛うじて逃げ切り。7月7日に最大10あった借金を完済し、首位ヤクルト、2位阪神への追い上げ態勢が整った。

 巨人打線が完全に覚醒した。2日連続の3本塁打で約2年ぶりの7連勝を果たし、借金完済にも成功。8月は8戦14発という“ジャイアンツのストロングスタイル=1発攻勢”で粘る横浜を何とか押し切った。原監督は「まだ、僕的と言ってはなんですがマイナス3です」と、3連敗しても借金にならない「5割=貯金3」という持論を引用。その上で「少々のミスがあってもカバーできるようになってきましたね。そういうところが、連勝が続いている(要因な)のではないでしょうか。打つべき人が打ってね」とほおを緩めた。

 導火線に火を付けたのは5番高橋由だった。2回、横浜大家から2戦連発の9号ソロ。「昨日の本塁打とまではいかないけれど、いい形で打てました。自分の間でしっかりスイングができている」と納得の1発は、今月7戦で5発目となった。2打席目に四球で出塁し阿部の2ランで生還し、腰痛の不安もあるだけにその裏で交代。「僕が打ったからとかではなく、それぞれが力を発揮している」と謙遜したが、完全着火を見届け、“必殺仕事人”のごとく退いた。

 好調の要因には「特に変わったことはしていないよ」と自然体を強調する。それでも、この日の試合前には「(狙いは)いろいろですよ」と、左足を浮かせて右足1本で打つティー打撃で体重の乗せ方を確認。常に準備と工夫に余念のない姿勢が好調の下地にある。

 そんな高橋由に阿部が4回の11号2ランで続いた。「気を引き締める意味もあったから」と丸刈りにするなど自らを鼓舞しつつチームの士気も高めてきた主将が、加速度をつけた。最後は坂本が、借金が今季最大の10となった7月7日以来の11号ソロで仕上げた。

 高橋由と、9日には「オガラミ」が、この日は阿部と坂本がアーチ共演で勝率は5割。首位ヤクルトとは5・5差のままだが、2位阪神には0・5差まで迫った。千両役者が本領を発揮し始めた巨人が、逆襲態勢に入った。【浜本卓也】