<中日3-2巨人>◇7日◇ナゴヤドーム

 巨人坂本勇人内野手(22)は一塁を駆け抜けると、両手を両膝に置き、固まった。痛恨の併殺打だった。8回1死満塁。スコアは2-3。この夜も、相変わらずの接戦だった。マウンドの中日浅尾は珍しく制球に苦しんでいた。1死から四球、安打、四球で満塁。前日まで得点圏打率リーグトップ3割9分7厘の坂本は「三振だけはダメ」と自分を信じて打席に入った。

 カウント1-1からの内寄り高め146キロを引っ張った。打球は三遊間深く転がったが、中日荒木に見事にさばかれた。併殺で万事休す。坂本は「いい場面で回ってきたので、同点にはしたかったんですけど」と、唇をかみしめた。

 3位転落にも原監督は「3点目が重かったということですね」と、サバサバと言った。坂本の併殺については「そりゃね。結果論だね」。昨年は6併殺で、今季も2併殺目と、好機に強く併殺の少ない男の凡退を、淡々と受け止めた。坂本は4回、投手山井の平凡なゴロを、一塁にワンバウンド送球の失策を犯しており、攻守にミスが見られたが「でも、1本、いいところで打ったから」と、5回の安打に光を求めた。

 「貯金4」が遠い。「貯金3=勝率5割」が長年の原理論だが、今季は「5割=貯金4」に上方修正。2日以来の2度のチャレンジだったが、失敗した。2~5位がつぶし合いの熱戦をしている間に、首位ヤクルトは最下位横浜に2連勝。ゲーム差は4と広がっても、原監督は「まあ明日、また切り替えて行きます」と冷静だった。【金子航】