<巨人3-6広島>◇9日◇東京ドーム

 巨人が痛い1敗を喫した。先発東野峻投手(25)が1回に3点を失って降板。その後も小刻みに失点する一方、4点差の7回2死満塁では、8番一塁で先発のジョシュ・フィールズ内野手(28)が信じられない打撃をみせた。広島2番手今村が制球に苦しみ、3ボールになりながら、4球目のボール気味の球に手を出して左飛。追撃機運が一瞬にしてしぼんだ。ヤクルトと阪神が星のつぶし合いをしている間に、少しでもゲーム差を詰めたい巨人。ヤクルトとの差は5・5に広がった。

 信じられないという“どよめき”は、確かに交じっていた。反撃ムードが高まった7回裏2死満塁、カウント3ボールから敢然と打って出たフィールズの打球は、平凡なレフトフライ。一塁ベースを回り、アウトを確認すると、「F●●K」と吐き捨てるように言った。しかし、ベンチに引き返す、その背中に同じ言葉を投げかけたいのは、逆転を信じる大勢のファンだったかもしれない。

 満塁でもあり、4点差あった。原監督は「いい条件で勝負させたかったから」と“待て”のサインを出さなかった理由を話したように、絶対に打ってはいけない状況ではなかった。それでも投手はリリーフしたばかりの今村で、1球もストライクが入っていなかった。次の打者は得点圏打率トップの坂本で、フィールズは打率1割9分で本塁打も打点もゼロ。打っていいのは「確実に長打を狙える球」だけだったはず。ところが打った球は見逃せばボールになりそうな内角高めの直球だった。

 フィールズの言い訳は、自らの技術不足を証明した。「ノースリーだし、ファーストストライクが入ると思ったから。いいチャンスだと思って振りました」とコメントしたが「振る」と決めてなんでも打ちにいっていい状況ではない。コースや球種を絞り、打ち損じたのなら仕方ないが、あまりに情けない内容だった。

 3日のヤクルト戦で凡打した後、ロッカールームに引き揚げ、職場放棄したライアルより、フィールズは明るく性格はいいが、打てない現実は同じ。「自分にガッカリ。本当に残念だ」という思いも、ファンも同じだろう。チームは4位に転落した。【小島信行】