<巨人4-1中日>◇15日◇東京ドーム

 巨人が連夜の胴上げ阻止だ。先発したディッキー・ゴンザレス投手(32)が7回1安打無失点と好投。打線もソロ2発と終盤の加点で効果的に得点を挙げて、優勝マジックを1としていた中日に連勝した。4連勝でクライマックスシリーズ(CS)進出まで「マジック1」だ。右ふくらはぎ肉離れから戦列復帰したゴンザレスは、中日相手に2試合連続で7回1安打投球。CSでの「下克上」に期待を抱かせる勝利だった。

 操り人形師のように、中日打線を手玉にとった。ゴンザレスが前回登板に続く7回1安打無失点。8月16日以来の3勝目を挙げた。沢村に続き、中日の胴上げを2日連続で阻止した竜キラーは「今日も(胴上げを)させないと、自分の中で固く誓っていた。その通りにできた」と、満足感たっぷりだった。

 21個のうち14個がゴロアウト(併殺1)。高低、内外角にツーシームを投げ分け、的を絞らせなかった。もともと持ち球だったが、「なぜかはわからない」と自然と使わなくなった。だがファームで再調整となった5月、ケガでリハビリ中だった阿部と相談。再びツーシームを投げることを決めた。「狙い通りにゴロを打たせることができた。阿部が自分の良さを最大限に引き出してくれたよ」と振り返った。

 自らの生き残りをかけたマウンドでもあった。昨季5勝13敗と大きく負け越した。「失望させてしまった人たちに、いい投球を見せたい」と、背水で臨んだ今季。2軍落ち、育成を中心とした第2の2軍での調整登板。8月には右ふくらはぎを肉離れするなど、苦難の道だった。それでも、来季も日本でプレーを続けたいかと問われ、「もちろん。自分のためにも頑張りたい」と、並々ならぬ決意があった。

 体調不良を訴え、大事をとって7回で降板となった。2番手として登板したのは越智。原監督は「完投してもらいたいというのもあったのですが、チーム事情ということですね」と説明。必勝パターンなら左腕の山口だが、中日打線は右の強打者が多い。CSをにらんでの準備かという問いに同監督は「それは詮索してください。へへへ」と含みを持たせた。

 ゴンザレスの好投に加え、和田、平田を打ち取った越智の好投も大きい。CSで打倒中日への青写真が出来上がりつつある。「(中日を抑える)自信はある」とゴンザレスも力強く答えた。ポストシーズンで待ってろ。下克上のシナリオが見えてきた。【斎藤庸裕】