横浜の球団買収でTBSホールディングス(HD)と交渉中のゲームサイト「Mobage(モバゲー)」運営会社ディー・エヌ・エー(DeNA)の守安功社長は10月31日、球団名は社内で慎重に協議を重ねて決定する考えを示した。

 この日行われた決算報告会見で、球界参入について、「一連の報道でプロ野球の影響力と人気をあらためて感じている。何とか参入したい」と強い意欲を強調。自社ブランドの価値向上だけでなく、地域社会への貢献、球界発展への寄与も球団保有の目的として挙げた。

 参入に向け、現在最大の焦点となっているのは球団名問題。サイト名である「モバゲー」の名前を名称に入れることに、一部の球団が難色を示しているが、「(球団名は)今まさに詰めているところ。少なくとも(提供している)サービスに優位に働く形にしたい」と説明。「(モバゲーという)サービス名自体を変えることも考えている」とした一方で、DeNAの社名変更も「選択肢としてはある」と協議が難航していることをうかがわせた。

 現在の「横浜ベイスターズ」という名称は「何かしら変えたいと思っている」としており、変更が前提。球団名以外は、TBSHD側とほぼ合意に至っているため、両社は4日に正式発表する方向で調整を進めている。発表後に再度この問題が紛糾することを避けるため、日本野球機構(NPB)への申請時には球団名を明記せず、9日の実行委員会後に開かれる同社へのヒアリングで他球団の意見を聞いた上で、決定する可能性もある。