監督手形、ヨロコンデ~!

 巨人アレックス・ラミレス外野手(37)が7日、成田空港から自宅のある米国に帰国した。2年契約最終年で「違った角度から野球を勉強したり、他のチームの優勝に貢献したい。巨人には来年、戻って来ないと思っている」と退団の意向を正式に表明。来季については「(将来の)監督というところまで見据えて考えてくれるようなチームに行ければ」と話した。

 未来のビジョンは明確だ。残り150本となった2000安打達成を「あと1年でやれるチャンスはある。来年の大きなゴールの1つ」と設定。そのうえで「それが達成されれば夢として日本で監督にぜひ挑戦したい」と熱く語った。巨人を除く11球団OKで、打順や守備位置は「監督の指示に従いたい」と言う。ならば、移籍先の決断ポイントは何か。「どれだけ自分に興味を持ってくれているか。新聞では『興味がある』ってあるけれど、どのくらいのものなのか。しっかり見てみたい」。将来の監督手形は本気度を示す1つとなる。

 そんな中、TBSホールディングスと横浜球団譲渡で合意したディー・エヌ・エー(DeNA)春田会長のラブコールには大歓迎だった。「新しいチームの方々がそう言ってくださるのは本当に光栄」とにっこり。「横浜は都市もチームも素晴らしい。新しいチームになって新しい希望とか期待があると思う。自分としては、しっかり会って話をしましょうと思っている」と素直に喜んだ。

 今オフにはまず、7月の死球で痛めた右足甲の治療をし、今月下旬にはオファーをした全球団と交渉すべく再来日の予定だ。「自分はただのいい選手じゃなく、優勝に貢献できる、雰囲気を変えることができる選手と思っている。まだ高いパフォーマンスができる自信はある。3割、30本、100打点が目標」。この日は、パフォーマンスは一切なし。ラミちゃんの目は、最後まで真剣そのものだった。【浜本卓也】