巨人の渡辺恒雄球団会長(85)を企業統治の観点から批判し、球団代表を解任された清武英利氏(61)が25日、東京都内で記者会見を開き、解任はコンプライアンス(法令順守)違反を隠すためで報復措置でもあり違法、不当なものとして「そう遠くない時期に必要な訴訟を提起する」との声明を出したことについて、巨人桃井恒和球団社長が同日、コメントを発表した。全文は以下の通り。

 本日の会見を聞き、先日公表した清武君の解任理由はすべて正当であり、変更すべきところはないと改めて確信した。

 清武君の会見内容には、事実と異なるところ、牽強付会というべき個所が少なからずある。

 たとえば、コーチを新たに1人加えると別のコーチが職を失うという発言があったが、1軍のベンチ入りコーチの登録者数はセ・リーグ・アグリーメントで定められているものの、2軍のベンチ入りコーチや育成コーチに何ら制限はないし、巨人軍としてもコーチの定員を決めていない。巨人軍のコーチの総数は年々増える傾向にある。したがって、だれかが必ず職を失うというのは誤りである。

 また、コーチ人事はいったん決めたら、その後一切の変更は許されないという理解も巨人軍の内部にはない。来季の優勝に向けて最良のコーチ体制を追求し続けるのが本来であって、コーチ人事を発表した後に、新たにコーチを加えたことは過去にもあった。

 コーチの人選の権限がだれにあるか、日本のプロ野球では必ずしも明確ではない。監督が中心となって決めるチームもあるし、球団フロントが中心となって決めるチームもある。巨人軍の場合、近年はフロントが最終決定をするようにしていた。しかし、それは、監督らさまざまな関係者と意見を交換しながらフロントが最終決定するという意味で、今回のようなクライマックスシリーズ敗退という事態を受けて一部修正の検討をするのは当然である。

 読売巨人軍職制、読売巨人軍組織規定に、GMに関する条文はまったくない。コーチの人事権がだれにあるか明確に定めた条文もない。「球団代表は(略)球団経営業務を統括する」「編成本部は球団のチーム編成および運営に関する業務を行う」と規定しているに過ぎない。

 同席した吉峯弁護士が、清武問題と関連づけて、「読売新聞の記事の品質が心配だ」と発言したのは、取材・報道活動に真剣に携わっている記者、論説委員、編集委員らに対する根拠のない誹謗であり、清武問題と関係のない読売新聞の信用を傷つけるもので看過しがたい。発言の撤回を求めたい。(原文のまま)