巨人沢村拓一投手(23)が史上初の同一球団からの4年連続新人王記録を打ち立てた。11月30日、セ、パ両リーグが最優秀新人(新人王)を発表し、セは沢村、パは西武の牧田和久投手(27)が選出された。沢村はプロ野球担当記者らによる投票で有効投票数250票のうち235票を獲得。巨人からは08年山口、09年松本、10年長野に続く4年連続の新人王輩出となった。
威風堂々-。沢村はマウンドでの姿と同様、新人王獲得の知らせにも落ち着いていた。「このような賞を受賞させていただき光栄に思います」と笑顔。巨人から4年連続受賞にも「3年連続でジャイアンツから選出されてましたし、史上初という中で取らせていただいて、先輩方に続けたのは良かったんじゃないかと思う」とほおを緩めた。
そして、ここからが沢村たるゆえんだ。「新人王を取ったからといって、僕の中で何ら変わることはないです」と表情を引き締めた。新人王翌年の今季に首位打者、ベストナイン、ゴールデングラブを獲得した長野を引き合いに「『2年目のジンクス』というものはあるみたいですけど、僕も2年、3年と成績を収めていけるように頑張っていきたい」と早くも来季への決意をにじませた。
数々の記録を更新しても満足しない。セの新人では44年ぶりに200イニング投球回を突破し、巨人で8年ぶりのルーキー2ケタ勝利(11勝11敗)。それでも「貯金を作れてない。来年は1つでも多く貯金ができるピッチャーになりたい」。オフには日本ハムのダルビッシュと合同練習をするなどレベルアップへの意欲は尽きない。
今季、日本ハム斎藤や広島福井ら同期新人とともに、プロ1年目のスタートを切った。「取っていただいた球団の関係者やスカウトの方々が一番正しかったって証明するためにも、新人で1つ2つ頭を抜けなくちゃいけない」と努力を重ねた。「求められているものが違う」と言い聞かせ、苦しい夏場も乗り越え先発ローテーションを守り抜いた。その自負があるからこそ、りりしい表情でこう締めた。「たかが11勝したぐらいで満足することなく、こういう賞を受賞させていただいたので、また明日から頑張っていきたい」。ぶれることのない男に、ジンクスなど無縁に違いない。【浜本卓也】



