ロマンが「浪漫飛行」で神宮に登場だ。ヤクルトは13日、新外国人として昨季まで台湾リーグ兄弟エレファンツに所属していたオーランド・ロマン投手(33)の獲得を発表した。昨季は最速156キロを記録し、16勝(6敗)で最多勝を獲得。2年連続同リーグ最多奪三振の本格派右腕だ。年俸2500万円プラス出来高払いの1年契約で、背番号は53に決まった。

 ロマンといえば日本人にはなじみ深い響き。球団関係者は「浪漫飛行、いいですね」と、早速登場曲の検討に入った。米米CLUBの大ヒット曲で、累計170万枚を売り上げたナンバー。10年に入団したデラクルスは鳥羽一郎の「兄弟船」が登場曲で、神宮のファンを沸かせた実績がある。

 登録名は「浪漫」にする案があったが、ユニホームの背中部分が漢字表記できないため断念。登場曲の対抗候補には「Romanticが止まらない」(CCB)も挙がっている。

 本職の野球では、94、95年に兄弟で計26勝を挙げて巨人入りしたガルベス級の活躍が期待される。ロマンは2年間で計28勝。変化球はスライダーが武器で、奥村編成部国際担当次長は「(巨人)ゴンザレスに近い柔らかさがある」と期待する。外国人「第5の男」としての入団だが、チームに不足する、唯一の助っ人先発候補。♪トランク1つだけで浪漫飛行へ~♪の曲に乗って、神宮のマウンドに立つ日は近いかもしれない。【前田祐輔】