グアムで自主トレ中のソフトバンク松中信彦外野手(38)が、日刊スポーツのインタビューに応じた。自らの進退について初めて言及し、自分の打撃に納得がいかなくなれば、ユニホームを脱ぐ覚悟を示した。今年39歳を迎える大砲は、現役でいる限り本塁打にこだわり続ける。明日28日に帰国し、同日に契約交渉に臨む。

 -ホークスを長年支えてきた。大きなけがもあったが、輝かしい実績を残してきた

 松中

 何歳までユニホームを着たいというのはない。もちろんできるだけ、1年でも長くというのはあるが、僕もイメージもある。自分の納得がいくバッティングができなくなれば、いつかは、そういう時が来るかもしれない。その時ダメだと思えば、それはやめる時だと思う。

 -昨年は復活の年とも言えるシーズンだった

 松中

 今は野球が楽しくて仕方がない。自主トレをしていても、いろんなメニューを楽しめてできている。厳しいメニューも前向きにこなせている。ダッシュなど、きついメニューも楽しいと感じている。年を取ってくると、野球がしたくなる。もちろん仕事でもあるけど、純粋に野球少年のように野球ができる喜びを感じてやれている。好きな野球ができる喜びが年々増えている。

 -ホークスにとって精神的支柱でもある

 松中

 チームワークが一番大事なのは分かっている。今まではファンの期待に応えようと、ずっとチームのことを考えながらやってきた。でも、最近は若い選手が出てきて、責任を感じてやってくれている。ベテランという立場になって、ここ1、2年はがむしゃらに野球に打ち込めるようになってきた。自分は自分のことに集中して、打つ仕事をしていけば、それがチームのためにもなる。

 -2000安打まであと269安打と迫った

 松中

 周りがすごく言ってくれているし、杉内も抜けて生え抜きの選手がこういう記録に挑戦することに意味があると思う。あまり達成した選手もいないし、達成すればまた1つ、歴史を作れる。その手前で終わっている選手もたくさんいるし、それだけ難しい記録。でも、できれば今年数多くのヒットを打って、現実的になるようにしたい。

 -2年連続日本一を目指すシーズンは和田、杉内、ホールトンが抜けた

 松中

 若い選手にとってはチャンス。チャンスをものにしようとギラギラしてやってほしい。03年に優勝した次の年も小久保さんが移籍したけど、成績もよかった。全員が、いい意味で危機感を持っていると思う。主力の退団は若い投手にとってのチャンス。勢い、自信が出てくれば、それが一番いい。

 -遊撃では川崎が抜けた

 松中

 打者で退団したのはムネ(川崎)1人。野手は大丈夫。全員で勝つことができる。

 -昨年は完全優勝して、圧倒的な強さ

 松中

 今年は混戦になると思う。ダントツ(優勝)は無理。でも昨年は若手が優勝する喜びを味わって、プレッシャーも経験した。それを今年もいかせるのが心強いと感じている。自分も期待されている打撃で貢献したいと思っている。