無敵巨人の無敵オプションだ!

 日刊スポーツ評論家の梨田昌孝氏(58)が7日、巨人宮崎キャンプに訪れ、原辰徳監督(53)に直撃した。原タワーに座っての独占取材で、新外国人ジョン・ボウカー外野手(28=フィリーズ)を3番に起用するプランも想定していることが分かった。ボウカー3番の場合、1番長野久義外野手(27)のオプションも浮上する。また、2年目右腕の宮国椋丞投手(19)について、同監督は先発ローテーションの「6番目に使いたい」と明言した。

 予想以上の打撃力に、新たな構想が生まれた。梨田氏は言った。「監督は、ボウカーを3番で使えるかもしれないと話してた。ボウカー3番ならば、長野は1番」。昨季3番打者として首位打者になった長野を1番に起用することも原監督の構想にあるという。長野の1番は、10年の終盤に3試合ある。長野本人は「そういう案があるんですか?

 1番は経験もあります。社会人でもあります」と、困惑はない様子だった。

 梨田氏はボウカーの打撃を見て、驚きの表情で話した。「久しぶりに、いい外国人を獲得したね。小野淳平くんが打撃投手を務めた時、インサイドもうまくさばいているし、軸がぶれない。安定しているし、ボール球を振らない選球眼のよさも感じさせた。ある程度の打率は残せるね」。ケージ裏で特打を見守った原監督は「外国人選手で、これほどベースの近くに立つのは珍しいね。よほどインコースに自信を持っているんだね」と、白線近くに位置するつま先を指さし、感心した。

 原監督は「新しい人に関しては、実戦を見てから判断することになる」と話した。構想が実現するか否かは、紅白戦、オープン戦での結果次第。それでもボウカーが主軸で使えるならば「いろんな案が、期待が膨らむ」と梨田氏。1番長野、2番坂本、3番ボウカー、4番阿部、5番村田…。12年度版・無敵ジャイアンツの超攻撃的オプションになりうるプランだ。

 投手陣については、売り出し中の宮国を先発ローテーションの一角に起用したい意向があるという。梨田氏は「監督は宮国を6番目で使いたいと話していた」と話す。こちらもオープン戦などの結果次第だが、黄金時代を築くためには若手の台頭が欠かせない。「若い人を育てたい、挑戦させたいんだろうね」と梨田氏。3番ボウカーに6番目の男・宮国。このプランが無敵巨人への1歩になる。【金子航】