<オープン戦:巨人0-4西武>◇4日◇東京ドーム

 巨人先発ローテーションの大枠が固まった。4日の西武戦はホールトン、沢村が登板。前日の杉内-内海に続き先発の軸がそろい踏みした。原辰徳監督(53)は今2連戦後に、4投手に対し登板日を伝達する意向を明かしていた。試合後は「大事に話したい時ってある。詮索(探ること)はやめてほしいな」と述べ、信頼するカルテットに対してのやぼな問いかけをやんわり制した。

 3月30日ヤクルトとの開幕カード(東京ドーム)は内海-沢村の生え抜きコンビ、4月3日からの広島戦(マツダ)は杉内-ホールトンの移籍組が先発することが濃厚となった。3日は内海、4日は沢村に対し、4イニングの登板機会を与えた。チームは5日から長期遠征に出る。開幕前、本拠地でのオープン戦は21日の1試合だけ。しかも相手は開幕でぶつかるヤクルトだ。両投手のスケジュールを逆算した周到な準備が、杉内、ホールトンより長い登板イニングの背景にあった可能性が高い。

 2右腕はともに2失点だった。ホールトンは3回、西武栗山の打球を右手甲に受け降板した。都内病院で受けた診察結果は打撲で、登板を1回飛ばし、様子を見ることになった。本人は「医者からも止められてないし大丈夫」と話し、軽症が何よりだった。沢村の失点は4イニング目の7回だった。「3イニングまでは右足1本でしっかり乗れていたが。次は5、6イニングと慣れるよう、取り組んでいく」と、課題を見つけたことが収穫とした。

 原監督は、今回の結果がローテの判断に大きな影響を与えないと決めていた。ホールトンについて「骨は大丈夫。心配ないでしょう」。沢村については「ボール自体はいい。これから精度を上げていく」と評した。左右のバランス、実績を考慮した王道の配置。「仮縫い」の表現を使って描いた青写真の通り、自慢のスターターを仕立て上げた。【宮下敬至】