<巨人6-6中日>◇10日◇東京ドーム

 点を取ったら投手が粘れない。東京ドームに中日を迎えた巨人は2回までに5点を奪い主導権を奪取。だが先発ホールトンが6回無死満塁で降板すると、後を継いだ小野、高木康が踏ん張れず逆転を許した。9回、何とか同点に追い付いたが痛い引き分け。今季最多得点も、スッキリ上昇とはいかなかった。

 試合の潮目を任された投手は小野淳平投手(25)だった。3点リードの6回無死満塁。抜てきされた状況は、3年目には酷でもあった。谷繁にカウント1ボール2ストライクで投手有利としたが、肝心の変化球が制御できない。押し出し四球で2点差。竜は満を持して代打山崎。直球系を続けたカウント1-1から甘め、外角スライダーを、ベテランが見逃してくれるはずもなかった。左翼線に落とされ2者生還。2回までに奪った5点は帳消しになった。

 先発陣は豊富だが、大切なゲーム中盤をつなぐ「ブリッジ」が今、いない。適役の西村が抑えに回り、久保は股関節の手術明けで2軍調整中。ブルペンには越智がいたが、原辰徳監督(53)は「ゲームプランニングの中で、まだ早いんだな」と投入を見送った。山口の負担を考えると、現状の構成でいくならば、先発が深いイニングまで投げ抜くことは必須条件。あるいは、中日が山井を配すように、経験値の高い投手をブルペンに配置転換する手もある。

 継投機の見極めにもシビアさが必要になる。先発ホールトンは制球に苦しみ、2~4回は先頭打者を四球で出した。2番からの5回を3者三振で立ち直るかと思いきや、6回に力尽きた。川口投手総合コーチは「最多勝ピッチャーであり、我々(のブルペン)にそんなに余裕はない」と、助っ人の実績とブルペンのスタッフをてんびんにかけた続投と説明。「今後の教訓、判断材料になった」とし、100球前後でつかまった右腕を今後は客観的にジャッジする。

 代走鈴木の俊足でもサヨナラのホームは踏めず、引き分けた。「打線は粘りが出てきた」とした原監督は「小野には乗り越えてほしい。つらい、荷が重い場面とは思うが、若武者なんだから」。現有戦力の底上げが最善策であることは確かだ。【宮下敬至】