<ヤクルト1-1巨人>◇12日◇秋田

 勝利の女神は秋田美人か八方美人か。冷たい雨に苦しみながらも、巨人は今季最多タイの12残塁で引き分けた。追いつかれてのドローにも、原辰徳監督(53)はプラス思考を強調。「負けなかったというところで、明日につなげるというところですね。いい形で明日の一戦。非常に意義ある一戦。つなげられたのは良かったのではないでしょうか」と、交流戦前最後の試合となる今日13日に勝って、勝率5割に戻したいと、話した。

 必死に1点を奪いにいった。7回だ。二塁打で出塁した長野を犠打で送って1死三塁。坂本は2球目、セーフティースクイズを決めた。初球をフルスイングして、スクイズの気配を消した憎い演出。坂本は「いい方向に転がそうと思った。サインが出たので、何とか気持ちでというか、走者がかえって良かった」と振り返った。ただ、勝利をつかめなかっただけに「でも、その前に打っていれば勝っていると思う。明日は打てるように頑張りたい」と、主軸の責任を感じていた。

 対ヤクルトは「あと1本」が目立つ。延長10回には無死一塁から村田に犠打のサインを出した。ファウル、空振りで追い込まれ、ヒッティングに切り替えたが空振り三振。原監督は「スコアリングポジションに走者を送ることが最善策と考えました」。たとえ4番でも、バントを選択肢から外さない。1点にこだわった采配は、ヤクルト戦への執念にほかならない。それでも、あと1本がでなかった。ヤクルトのホームゲームは3敗1分け。4連敗は回避したと前向きにとらえ、今日こそ借金完済を果たしたい。【金子航】