<阪神0-2巨人>◇16日◇甲子園
「海の日」といえば、内海でしょ!?
巨人が阪神に完封勝ちして、前半戦の首位ターンを決めた。内海哲也投手(30)が8回途中4安打無失点に抑え、最近2年でわずか1勝しかできなかった「鬼門」の7月初勝利で8勝目。5年前の7月16日「海の日」も甲子園で阪神を抑えて、8勝目をマークしている。その年、チームは優勝。これもVの吉兆か。
エースが王者奪回へトップターンを決めた。試合終了を見届けた内海は、ベンチでにっこり笑った。ナインとのハイタッチも、この日ばかりは気持ちいい。マイクを向けられると「ここ2試合は5回もたないで降板していた。9連戦最後の3連戦。チームに貢献できるように気持ちで投げました」と胸をピンと張った。
2年ぶりの首位ターンを呼び込んだのは3回攻撃時に行っていたキャッチボールだった。2回。先頭新井貴への2球目、外角スライダーの球速表示は110キロ。「すごく嫌な感じがした」と、あからさまに顔をしかめた。次球を左中間に運ばれ、初安打を許した。「腕の出方が遠回りしていた。それを3回のキャッチボールで修正できたのが良かった」。不調時に腕が横振りになる傾向を自己分析し、冷静に修正した。
2回を無失点で乗り切ると、投球内容は一気に好転した。縦方向を意識して腕を振り抜くことで真っすぐが走り、フォークにも落差が生まれた。6回、四球と安打で2死一、三塁で再び新井貴。2ボールから117キロのスライダーをファウルさせカウントを稼ぐ。最後は141キロ直球を詰まらせ右飛に仕留め、雄たけびをあげた。「スライダーは僕のバロメーターなんで、いいイメージで投げたい」と納得の表情で振り返った。
気持ちが良かったのは投球内容だけではない。「海の日」のこの日、本州の各地で真夏日となり、甲子園も試合前は灼熱(しゃくねつ)の太陽が照りつけた。「夏は好きな時期。ジリジリと肌が焼けるような暑さの中、海に飛び込みたい。そんな暑さの中で汗を流している自分が好き」。マウンドで汗を飛び散らした姿が、その象徴だった。
暑い季節に熱いエースが好投。首位をキープし、後半戦への道しるべを示した。原監督も「今日はブルペンのときから良かったという情報の中、非常に本来の投球ができたと思います。安心して見ていられました」と、目を細めた。2位中日に4ゲーム差をつけた。首位での折り返しについても「まだ、たくさんゲームがありますから。その部分というのはジャイアンツにとって悪いニュースではないと思います」。7月に入って2戦未勝利だった左腕が、前半戦最後の登板を白星で締めくくった。チームにとっていいニュースが、また1つ増えた。【為田聡史】
◆内海と「海の日」
07年7月16日、1カ月以上白星がなく迎えた甲子園での阪神戦で先発。8回2/3を6安打2失点に抑え、6月9日以来の8勝目(5敗)を挙げた。9回にあと1人のところで救援を仰いだものの、厳しい9連戦の7試合目で中継ぎ陣を休ませ、阪神戦の連敗を4で止める力投だった。海の日の登板は2戦2勝。



