<中日6-0阪神>◇25日◇ナゴヤドーム

 阪神マット・マートン外野手(30)が後半戦開幕でいきなり全開モードだ。対中日戦(打率3割2分6厘)、対吉見(8打数4安打、打率5割)の相性を買われて、チャンスがめぐってくる6番に打順が変更。2回、チーム初安打を中前へ放った。さらに5回には中に入ってきた変化球を見逃さず、左翼へ二塁打。難敵吉見に対して、2安打と気を吐いた。

 「個人的に打席での感覚は良かった」

 本人も手ごたえを感じていた。ただ、皮肉にも2本とも走者なしの場面からのもの。鬼門ナゴヤドーム突破のためにポイントゲッターになるはずのM砲が、チャンスメーカーになってしまった。目の前の勝利を追い求める助っ人は、ぶぜんとした表情で続けた。

 「チームとして点が取れなかったし、チームとして勝てなかった。個人的なことは関係ない」

 惨敗した和田阪神にあって、マートンのバットはこの日、唯一の光だった。【鈴木忠平】