今年は“下からキヨシ”でスタートだ。DeNAの1軍キャンプメンバー、首脳陣らが1月31日、沖縄・宜野湾入りした。中畑清監督(59)は、今日1日から始まるキャンプ、そして1年間のシーズンを戦い抜く基盤として下半身の重要性をあらためて力説。監督1年目の昨年はインフルエンザに感染して宿舎のホテル自室からチェックする“上からキヨシ”だったが、今年はグラウンドに立ち“下”に目を光らせる。

 クライマックスシリーズ進出を目標に掲げる就任2年目。キャンプインを目前にしてDeNA中畑監督は力説した。「下半身は野球選手、アスリートの原点。そこがなかったら1年間乗り切る選手にはなれない。それはすぐに見極められる」。土台作りの約1カ月を乗り切るため、選手は準備をしてきたか?

 自主トレ成果を見極めるポイントが下半身というわけだ。

 下半身重視の考えは新人合同自主トレから打ち出していた。1月18日のスタッフ会議でルーキーの練習内容の報告を受けると、「走り込みが足りない」と指摘。翌日からのランニング量を増やさせた。その効果が出たのか、この日、新人らと顔を合わせた中畑監督は「めちゃくちゃ(顔が)焼けてるじゃん。メニューもすぐに変わったらしい。練習量の表れだね」と満足げな表情を浮かべた。

 鍛えてきたのはルーキーだけではない。先発ローテ入りを目指す4年目の国吉はスーツを新調した際、パンツだけ数回サイズ変更した。「下半身も大きくなったと思います」。主軸打者への成長が期待される筒香も米ロサンゼルスでの自主トレで体脂肪率を維持したまま体重は4キロ増。「理想的な増やし方ができました」と、下半身も含めた肉体強化の成果を口にした。

 しっかり準備してキャンプ地に乗り込んだ選手たちに、中畑監督も手応えを感じていた。宿舎での全体ミーティング後、「目力も変わってきてるし、体つきも変わって大きくなってる。俺はぷりっとした尻が大好きなのよ」とニヤリ。昨年はキャンプ2日目にインフルエンザに感染し、第1クールは宿舎12階の自室から練習を見守った。今年はグラウンドに立ち、下半身チェックからスタートを切る。【佐竹実】