現役最年長の中日山本昌投手(48)が6日、落合博満GM(59)から50歳現役を保証された。名古屋市内の球団事務所で契約更改交渉を行い、野球協約の減額制限(1億円以下は25%)を超える33・3%減の2000万円ダウンとなる4000万円でサインした。だがGMからは実質“2年契約”のサプライズ提示。夢の50歳選手誕生が現実味を帯びてきた。(金額は推定)
契約書に判を押した山本昌は笑いながら首をひねった。「何かキツネにつままれた感じですね」。球団提示は、プロ入り2度目となる減額制限超えの33・3%ダウン。2000万円減の4000万円。今季は16試合の登板で5勝2敗、防御率4・46。減額超えはないと見ていたようだ。ショックは隠せない。だが次の瞬間、落合GMから思いもよらぬ言葉が飛び出した。
落合GM
50歳までやれ。お前はそこまでやれ。それは俺と代表が保証する。
更改30回目の大ベテランもさすがに驚いた。「エエ~っ?
だよね。考えてもみなかった」。選手にとって減額超えは戦力外扱い的な印象がある。なのに48歳にして実質2年契約をくれるというのだ。GMからは「俺が責任を持ってやれる金額はコレ。50歳まで放るための措置」と説明を受けた。つまり減額制限を飲む代わりの2年契約だ。西山球団代表は「書面はないけど責任ある立場の人が言葉にした。(衰えたら再来年は)杖をついてでも投げるんだ」とユーモアを交えて補足。夢の50歳現役が保証された。
山本昌
減額超えだけど50歳までやりなさい、50歳までやれと、命令でした。GMも見たいとおっしゃっていた。もちろん来年頑張らないと再来年はない。甘えることなく結果が出るよう、心機一転頑張りたい。
「キツネにつままれた」表情は次第に充実感であふれた。来季は浜崎真二が持つ、48歳4カ月の最年長勝利と、48歳10カ月の最年長登板の日本記録更新がかかる。もちろん「通過点と言えるよう、超えて当然と思ってやっていく」と気合十分だ。さらには上原と田中が大奮闘したワールドシリーズと日本シリーズも刺激になった。「感動的だった。ああいう場に立ちたい、力になりたい思いを強くしました」。まだ未勝利の日本シリーズ白星も、史上最高齢でつかむ意気込みだ。
落合GM
50まで頑張ればいいじゃん。
仕掛け人は1人ニコニコしながら帰路に就いた。何が飛び出すか分からない、びっくり箱のような落合裁き。猛発奮の48歳が結果で恩返しする。【松井清員】
▼山本昌は現在、登板・奪三振で48歳1カ月のセ・リーグ最年長記録を保持(今季10月5日DeNA戦で達成)。またセ・リーグ最年長勝利48歳0カ月も、8月28日ヤクルト戦で記録した。勝利投手のプロ野球最年長は浜崎真二(阪急)48歳4カ月で、山本昌が来季中に白星を挙げれば更新。プロ野球最年長登板は浜崎の48歳10カ月で、山本昌が来季6月11日以降に登板すれば最年長となる。



