初めまして、藤浪です-。阪神が虎党へ異例のサービスを用意したことが1月31日、分かった。キャンプ地などでファンにサイン入りのベースボールカードを渡すもので、既に各選手に100~500枚のカードを配布。球団関係者は「移動の際など、時間がない時にファンにプレゼントしてほしい。少しでも喜んでいただければ」と期待した。

 球界屈指の人気球団ゆえの悩みがある。多くのファンが押し寄せ、終わりが見えないサインの求めに応じにくい場合がある。練習の合間などに色紙を渡そうとする人もいるが、応えられないのが実情。そんな時、ポケットから名刺サイズのカードが出てくることになる。選手もファンも抱えたジレンマ解消に、ウルトラプランが実行される。

 昨年の納会で南球団社長が「サイン色紙1枚渡すだけでも、喜んでもらえる。我々は人に元気を与えることができる」とスピーチした。1月15日のスタッフ会議でも営業サイドから「できるだけサインを」と現場に要望があったという。夢を売るプロ野球選手のささやかな名刺作戦に、きっとファンは大喜びだ。