青学大が東洋大に競り勝ち、先勝。先発のドラフト候補に挙がる最速154キロ右腕、鈴木泰成投手(4年=東海大菅生)は散発8安打も要所で抑え3失点で今季3勝目を挙げた。

「投げきるぞ!」。1点リードで迎えた9回、ベンチから安藤寧則監督(48)の声が飛んだ。1死一、二塁のピンチを招くと、渡部海捕手(4年=智弁和歌山)がマウンドに歩み寄り「このバッター1人1人に全力でいこう、頼むぞ」と、声をかけた。「後悔のないボールを投げきる。腹をくくるしかないと思いました」と鈴木。全球直球勝負でこの日最速の151キロを記録。カウント2ストライクからの真っすぐを三塁併殺打に打ち取り、試合を締めた。

第3週の立正大戦では1戦目、3戦目に先発し敗戦。チームは勝ち点を落とし、首位を国学院大に譲った。「追い詰められたというか…もう、1戦目絶対勝つという強い気持ちで。昨年までの全球勝負の“抑えのスタイル”でいきました」。走者を背負っても、1点を粘り強く守り抜く。気持ちのこもった投球が、土壇場のチームを救った。安藤寧則監督(49)も「合格点をコッソリあげたいかな。これで僕が合格って言ったら、「え?」ってなっちゃうと思うので(笑い)」。現状に満足せずに、もっと上を目指して欲しい。指揮官の思いがこもった。

前日には、OBの中日中西がプロ初勝利。鈴木は「試合は見ていないんですが、結果を見て『おめでとうございます』とLINE(ライン)を送らせていただきました」。中西から返ってきたメッセージは「明日、頑張って」だった。「頑張らなきゃなって思いました。中西さんのように安心してチームを勝たせられる。そんなピッチングをしたいと思います」。ドラフト1位を目指す右腕は、さらなる進化を誓った。