<楽天9-5日本ハム>◇19日◇コボスタ宮城

 春にしては冷たすぎる仙台の空気が、沈滞ムードを倍増させた。日本ハム投手陣がまたも崩れた。楽天戦(コボスタ宮城)で、先発の武田勝投手(35)が今季最短の3回8安打6失点でKO。救援陣も失点を重ね、今季2度目の3連敗。借金は今季最多タイの2となった。最高気温9度と季節外れの寒さに襲われた杜(もり)の都で、連日の悔しい大敗となった。

 前夜からの悪い流れを断ち切れなかった。3回。武田勝が不運な安打から崩れた。先頭の聖沢の打球は三塁後方へのフライ。打ち取った当たりも前進してきた左翼・中田の前に打球が落ちた。1死後に藤田に適時二塁打を浴びた後は詰まったゴロも、ことごとく内野の間を抜けた。2四死球と制球も乱れた。気づけば一挙5失点。試合をつくれず「今は、こういう時期だと思って我慢して、チームの力になっていけるよう今後がんばっていければ」と唇をかんだ。2軍での再調整を経て満を持して臨んだ先発登板も結果は無情だった。

 救援陣も負の連鎖が止まらない。2番手の谷元は味方の失策絡みで2失点(自責0)。3番手の鍵谷は岡島に2号ソロを浴びた。無失点の森内も1安打2四死球と内容は悪い。12失点、計11四球を与える大乱調で大敗したカード初戦に続く、歯がゆい黒星。不安定な投手陣に栗山英樹監督(52)は大きく息を吐き、言った。「チームの課題は、はっきりしている。それを何とかしないと」。先発の奮起に中継ぎの粘り強さ。寒さを吹き飛ばすような熱投がなければ、悪循環は止まらない。【木下大輔】