<ヤクルト4-6巨人>◇19日◇神宮

 土壇場の9回、ヤクルトベンチで乱闘騒ぎが起きた。1点リードの9回2死一塁。巨人長野の打球のクッションボールにウラディミール・バレンティン外野手(30)が素早いチャージをかけられず、一塁走者の生還を許した。守備を終えてベンチに戻った際にトニー・バーネット投手(30)から緩慢さを指摘されると、2人はもみ合いとなり、田中浩らに制止された。その後、バレンティンは先頭で打席に向かったがイライラは絶頂で、悪球を振り回して遊ゴロに倒れた。ベンチに戻ってロッカー室に引き揚げるところで、再び乱闘騒動に。延長10回から両者は交代した。

 雰囲気の悪くなったチームは11回に力尽き、3連敗を喫した。試合後は両者とも無言。クラブハウスで個別に話をした小川監督は「明日(20日)の起用に影響はありません」とおとがめなしとした。だが、最下位からの巻き返しに一致団結が必要不可欠な状況で、内輪もめが発生。あと1死で勝利という試合を落とした。何とも悲しい一夜になった。【浜本卓也】