オリックスの投打にわたる大補強が21日、判明した。エース金子千尋投手(31)がメジャー移籍も視野に入れて国内FA宣言し、流出が危ぶまれている。投手陣では今季限りで広島を退団するブライアン・バリントン投手(34)の獲得と日本ハムからFA宣言し、西武入りが最有力とみられた小谷野栄一内野手(34)の獲得が決定的となったことが分かった。

 オリックスの補強が一気に動いた。日本ハムから国内移籍も可能な海外FA権を行使した小谷野の獲得が確実となった。西武への移籍が有力とみられていたが、急転。周囲の関係者の話を総合すると、オリックスの熱意に心が一気に傾いたもようだ。日本ハムでの球団行事への参加などを終え、時機を見て正式表明する見込み。「宣言残留」も視野にも入れた選択肢の中から、最終的にオリックスを新天地に選んだ。小谷野とは17日に「非公開」で交渉を行っていた。2年総額で最大2億円(推定)の条件提示をした西武よりも魅力的な条件提示をしたとみられる。

 今季はヘルマンが三塁のレギュラーだったが、層が薄い三塁手事情もあり、早くから小谷野の動向を注視。同じ日本ハムからFA宣言し、ヤクルト入りする大引の獲得にも動くなど、実績があり経験値が高い内野手補強へ乗り出していた。小谷野との初回交渉は長時間に及び、その誠意が実って獲得にこぎつけた。

 さらに金子流出に備えて、投手陣の補強も着々だ。今季で広島との2年契約が切れる退団が確実なバリントンも、この日までに入団の方向で合意にこぎつけた。正式契約は広島の保留選手名簿から外れる来月以降になる見通しだ。193センチ右腕のバリントンは02年全米ドラフト1巡目指名の実績を持ち、11年に広島入り。1年目から13勝を挙げるなど4年間で40勝をマークした。今季は8月31日の中日戦を最後に右肘痛で戦線離脱したが、故障が回復すればローテの一角としてシーズンを通じた活躍が見込めそうだ。

 オリックス投手陣はエース金子が国内FA権の行使を決断。ポスティングシステムを利用してのメジャー挑戦も視野に入れており、去就が流動的な状況だ。最悪の事態を想定し進めていた補強策が形となって表れた。