プロボクシングのWBA世界ミドル級2位村田諒太(30)が10日、都内にある所属の帝拳ジムで新年初練習を行った。昨年末のプロ12戦目を3回KOで快勝。年始は故郷の奈良県でジムワークを行い、「ダメージもなく、3日から毎日走ってました」と振り返ると、「この1カ月間は、立ち上がりの力をつけたい」と独特な言い回しで説いた。

 「本能的なもので、動物が獲物を狩るときはまず走りますよね」。着目したのは駆けだす時の始めの3歩だという。「走ることは基本で、体の上下の運動になる。そこを向上すれば体の能力を上げることにつながる」と持論を展開した。取り組むのはロードワーク中の「ストップアンドゴー」で、全体的なパワーアップをもくろむ。

 17年は「サポートしてくれる人に恩返しをしたい」という。ミドル級戦線は劇的に動く可能性があり、早ければ春にも世界初挑戦の可能性がある。勝負の年がいよいよ始まった。