大相撲の元貴源治こと総合格闘家の貴賢神(25=フリー)が、“元ホームグラウンド”両国で快勝した。

試合前まで非公表だった対戦相手ミスターXの正体は、DREAMなどでも活躍したジミー・アンブリッツだった。無差別級の巌流島ルールワンマッチで激突。貴賢神は、元KOTC世界スーパーヘビー級王者の相手に何もさせず、1回に3度の押し出しを奪って一本勝利を収めた。パンチや蹴りも使用せずに、44秒の瞬殺劇を演じてみせた。

昨年7月の名古屋場所中に大麻たばこを使用して日本相撲協会から解雇処分を受けると、今年4月にRIZINで総合格闘家デビュー。関根“シュレック”秀樹、カルリ・ギブレインを相手に連敗を喫していた。試合後は「負けたら後がないと思っていたのですごく緊張した。押し出しは使わない手はないと思った」と、安堵(あんど)の表情を浮かべた。

会場は、幕内の時から慣れ親しんできた両国国技館。会場入りの前から涙が出そうだったと言い、「不完全燃焼で終わっていたので本当に光栄でした」と、晴れ晴れとした表情で振り返った。

次なる目標は、RIZINで初勝利を挙げることだ。「来年はRIZINでMMAファイターとしてさらに進化した姿を見せる」と、気持ちを新たにしていた。

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