WBC世界フライ級王者内藤大助(34=宮田)が、26日に中国・上海で行う5度目の防衛戦のリングサイド席のチケットが、上海市民の平均月収の半分以上という高値になっていることが12日、分かった。関係者によると、販売を取り仕切る中国のプロモーターが公表している座席の種類は7つ。最も安い席は100元(約1430円)で、最も高いリングサイド席は1800元(約2万5700円)。3300元(約4万7100円)前後とされる上海市民の平均月収の半分以上に設定された。

 挑戦者のWBC同級10位熊朝忠(26)は、中国人男性として初の世界王座獲得を目指す。日本人王者相手の中国初開催の世界戦とあって、強気の値段設定になったとみられる。NBAロケッツの姚明が04年、初めて中国・上海で凱旋(がいせん)試合を行った際には2000元(約2万8900円)の席があったといい、今回の世界戦はそれに匹敵する。日本では07年10月のポンサクレック戦以降、内藤の世界戦のリングサイド席は10万5000円で販売されている。

 宮田ジムの関係者によると、試合まで2週間となった12日現在、中国国内ではまだチケットが発売されていないという。まだ予約を受け付けている段階で、早ければ1カ月以上前にチケットが発売される日本では考えられないほど遅い。内藤はこの日、「場所がどこであろうと、高い金を払って来てくれるファンのために戦う」と気合を入れていた。