大相撲の横綱日馬富士(32=伊勢ケ浜)が1日、福井市内で取材に応じ、前日に死去した九重親方(享年61=第58代横綱千代の富士)について、あらためて追悼の言葉を口にした。

 「昨日は突然のニュースで本当にショックを受けました。親方には若いころから大変かわいがってもらって、いつもアドバイスしていただいて。僕は本当に親方の相撲を見て、勇気をいただいて、まねして相撲を取っていたので。心が痛かったです」と沈痛な面持ちで話した。

 模倣した部分については「僕もそんなに体重がある方じゃないので。一気に押さないでいいから、立ち合いから前みつをとって押した方が確実に相撲をとれますよ、と言われた。いつも会うと声をかけていただいた」と明かした。

 最後に会ったのは、九重親方の還暦土俵入りで露払いを務めた、昨年夏場所後だったという。先場所も九重部屋に出稽古に出向いたが会うことはできず「本当に会いたかった。(体調が悪いことは)知ってましたが、まさかこういう日が来ると思わなかったです。親方のことですから、病気にも強いと思ってましたから」と悲しんだ。

 伝えたい言葉を問われると「本当に僕だけじゃなく国民の、その時代時代の人たちに勇気と感動を与えてくれた横綱ですので。本当にお疲れさまでしたと伝えたいです」とコメントした。