小結御嶽海(24=出羽海)が、全勝の横綱日馬富士(33=伊勢ケ浜)を止めた。

 稀勢の里の休場で結びとなり、さらに掛け替えられた懸賞が22本加わって、計28本がついた一番。横綱を寄り切り「素直にうれしいです。しっかり、自分の相撲が取れたんじゃないかと思います」と喜んだ。

 低く鋭い立ち合いをする日馬富士に負けない立ち合い。いきなり2本入った。「あんなにスパッと入ると思っていなかった。横綱も迷ったと思います」。もろ差しになり、迷わず寄る。土俵際で左上手を取った横綱に振られたが、そのとき既に日馬富士の左足が土俵を割っていた。「残された感触しかなかった。がっぷり四つになって『ヤバイ』と思ったら、審判が手を上げていた」。ぼうぜんとする横綱を横目に、勝ち名乗りを受けた。

 初日の鶴竜に続いて2人目の横綱撃破。「ぜいたくを言えば2大関も狙えたんじゃないかと思いますが、2横綱だけでも勝てたので自信になる。白星が先行しているわけではないので、明日も勝って五分にし、そこから全勝で行きたい」。期待の若手は鼻息荒く言ってのけた。