第8回AKB48選抜総選挙の一般投票が、17日午後3時に締め切られた。昨年1位に輝いたHKT48指原莉乃(23)は史上初の連覇を目指し、開票日の18日に、会場のHARD OFF ECOスタジアム新潟に立ち、会場に駆けつけたファンが持つ最後の1票獲得を狙う。1日の速報結果は、907票の僅差でAKB48渡辺麻友(22)に続いて2位につけている。

 指原にとって、前田敦子(24)と大島優子(27)を超えるチャンスが訪れている。AKB48の象徴だった2人ですら成し遂げられなかった前人未到の連覇がかかる。

 「今年や来年でグループを卒業すると決めたわけじゃないけれど、今回を逃したら連覇するチャンスは、最短でも2年後。私は25歳だし、さすがに現実的じゃない。だから、今年何としてもつかんでみたいんです」。シンプルに頂点だけを見つめて、総選挙期間を過ごしてきた。

 速報2位には、複雑な涙を流した。速報での過去最多の4万1127票も獲得した。ただ、それに感謝と感激をしながらも、2位という結果に悔しさも込み上げる。「そんな自分が嫌になりました」と、自己嫌悪の涙と説明した。連覇への本気度が、思わずあふれ出た。

 自分自身のテーマは「後悔しない総選挙」だ。同じく連覇を狙った一昨年は、圧勝ムードに自分のファンたちが「さっしーのことは安心だから、ほかの若手メンバーたちに投票するね」と話す人が多かった。結果、足をすくわれる形で渡辺に逆転1位を奪われた。「2度と同じことは繰り返したくないんです。だから、今回はファンの皆さんと全力を尽くす。それが一番大切なこと」と話した。

 人事を尽くして天命を待つ。やり残した思いは1つもなくなった指原は、ディフェンディングチャンピオンとして、堂々と新潟へ向かう。【瀬津真也】

 ◆指原莉乃(さしはら・りの)1992年(平4)11月21日、大分県生まれ。愛称「さっしー」。07年10月にAKB48第5期研究生オーディションに合格。12年6月16日にHKT48へ移籍。ユニットNot yetでも活躍。所属チームはB→A→H。選抜総選挙は第1回から27→19→9→4→1→2→1位。血液型O。