プレーバック日刊スポーツ! 過去の2月19日付紙面を振り返ります。2012年の芸能面(東京版)は、AKB48が埼玉・西武ドームで全国握手会イベントを開き、東日本大震災の復興支援に向けた義援金を新たに約5億8000万円寄付することを発表しました。 

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 AKB48が18日、埼玉・西武ドームで全国握手会イベントを開き、東日本大震災の復興支援に向けた義援金を新たに約5億8000万円寄付することを発表した。これまでに約6億6000万円を寄付しており、総額12億円を超える支援プロジェクトとなった。この日はメンバー16人が参加し、新曲「GIVE ME FIVE!」を生バンド演奏で披露してファンを喜ばせた。

 AKB48はこれまで、「誰かのために」と名付けた復興支援プロジェクトを実施してきた。この日発表された寄付金は、昨年9月から今年2月まで、ファンからの募金やCD売り上げ収益の一部、プロジェクトからの義援金などを合わせたもので、その金額は5億8525万9888円。震災直後から始めた募金活動などで昨年9月までに集まった6億6891万6085円と合わせ、総額12億5417万5973円が、日本赤十字社を通し、被災地に届けられることになった。プロジェクトは、AKB48の影響力を強く感じさせる規模に膨らんだ。

 支援は、寄付金にとどまっていない。昨年5月から今年1月まで合計9回、被災地を訪問した。トラックをステージに見立てたミニライブや握手会、年末にはクリスマス会など手作りのイベントで、被災地との交流を深めた。

 この日はメンバー4人が支援活動について話した。前田敦子(20)は「1人でも多くの方が笑顔になっていただければ。ずっーと続けていきたい」。篠田麻里子(25)も「出来ることは少ないですけど、みんなの意識を高めることで支援はまだまだできると思います。これからも続けていきたい」と継続的な支援の意義を感じ取っていた。

 被災地で励まされたメンバーもいた。大島優子(23)は「快く笑顔で迎えてくれて逆に励みになりました」。柏木由紀(20)は「今までの(グループとしての)活動の中で価値あるものと感じました」。それぞれの思いを伝え終えると、ファン1万3000人から拍手を浴びた。

 同プロジェクトではさらに、新学期に合わせ、子どもたちのために送迎用のマイクロバスやワンボックスカーを寄贈する。岩手、福島、宮城の3県に10台ずつ合計30台を贈る。震災から1年を迎える3月11日にはAKB48(東京)、SKE48(名古屋)、NMB48(大阪)、HKT48(福岡)の各劇場でチャリティー公演を行うことも決定した。

※記録や年齢などの表記は当時のもの