瀬戸内7県を拠点に昨年から活動を始めたSTU48が21日、東京ドームシティホールで単独コンサートを行った。

 1人1人のソロダンスのパートから幕を開け、「STU参上!」など序盤から気合の入る楽曲を中心に、5曲連続で激しく踊った。

 2000人規模での単独コンサートは、グループにとって初めて。瀧野由美子(20)は「STU単独では一番大きな会場です。朝からすごい迫力ですよね」と驚いていた。

 ユニットコーナーでは、昨年のツアーでセンターを経験したメンバーが楽曲、メンバー数、歌唱メンバー、使用する小道具を事前にくじ引きし、決まった構成で曲を披露した。門脇実優菜(14)がセンターの「片想いよりも思い出を」では、小道具の「布」を振り回して会場を盛り上げた。ところが、森香穂(20)石田みなみ(19)の「私の彼氏のお兄ちゃんと付き合うということ」では、なぜかたわしが小道具に決定。たわしを手に、まじめな表情で踊るシュールな姿で、客席は大盛り上がりだった。最後は2人がたわしを客席に投げ入れるサービス? で、ファンは痛がりながらもキャッチしていた。

 このコンサートの後には、第3回ドラフト会議が開催され、1期生たちに初めての後輩ができる。石田は「今日はどれだけ全力パフォーマンスをできるかにかけていました。ドラフト会議があって、初めて仲間ができる。それと同時に、一緒に頑張るライバルが増えるわけだから、負けていられない」と宣言し、ファンから歓声を浴びていた。

 AKB48と兼任するキャプテン岡田奈々(20)は、成人メンバーコンサートやソロコンサート、リクエストアワーなど、この8日間でなんと7公演目という超多忙な日々だった。この公演のレッスンに参加できたのは、16日のソロコン終了後だったという。「私だけソロコンの翌日からしかレッスンができなくて…」と、涙ながらに苦労を語った。瀧野にやさしく寄り添われ、話を続けた岡田は「すごい大事なグループだし、初めての大きいところでのコンサートだから絶対、絶対、成功させたかった。みんなが頑張っていたのをグループLINEで知っていて、私だけ参加できないのが悔しかった。でも、参加し始めてから、みんながサポートしてくれた。だから、こうしてみんなと一緒に立てているのがうれしい」とメンバーを見やった。キャプテンの心のこもったスピーチに、田中皓子(21)も「年だから泣いちゃう」ともらい泣きしていた。

 最後はグループ初のオリジナル曲「瀬戸内の声」をメンバー全員で歌った。グループのイメージカラーの水色と青に染まった客席に、瀧野が「みんなも歌って欲しいです」と呼びかけると、大合唱が起きていた。