2012年にグラミー賞授賞式の前夜に宿泊していたビバリーヒルズのホテルの浴槽で溺死しているのを発見された歌手ホイットニー・ヒューストンさんの娘クリスティーナ・ブラウンさんが、3年後に母親と同じく自宅の浴槽で意識不明の状態で発見され、大きな衝撃となっています。ブラウンさんはヒューストンさん同様に、バスタブの中でうつ伏せの状態で水に顔をつけるような格好で発見され、現在も昏睡状態が続いています。

 ヒューストンさんはコカイン使用による心臓発作が死亡原因だったため、ブラウンさんも薬物使用が疑われましたが、その後様々な真実が発覚し、とてもすごいことになっています。

 1月31日、ブラウンさんが意識不明の状態でいるのを発見したのが夫のニック・ゴードンさんだと報じられましたが、後に実際に発見して警察に通報したのは夫ではなく、薬物所持で逮捕歴のある友人だったことが発覚。しかも、この人物、2週間前に保釈金を支払って釈放されたばかりの身だったことも明らかになり、彼の関与が噂されました。さらに、自宅から薬物が発見されたとの報道もあり、ヒューストンさん同様に薬物使用中におぼれた可能性も浮上。

 しかしその後、夫といわれていたゴードンさんとは婚姻関係になかったことが発覚。そして、今度はゴードンさんに家庭内暴力(DV)の疑いが浮上したのです。ブラウンさんの身体に複数の傷跡があったことから、警察は同居していたゴードンさんからDV行為を受けていた可能性があるとし、事情聴取をしていることが明らかになりました。

 ところで、このニック・ゴードンという人物は、父親が刑務所送りになった後に12歳の時にヒューストンさんが養子にした男の子で、ブラウンさんにとって血はつながっていないものの、義理の兄になります。2人はヒューストンさんの死後、急接近して恋人の関係に発展。1度は婚約するものの、その後は婚約を解消。しかし、復縁した2人は昨年、結婚を発表していました。なぜ、結婚していなかったのに夫婦であると偽っていたのかは不明ですが、このことがゴードンさんに疑惑の目を向けさせるきっかけとなったことは間違いないでしょう。第一発見者の友人の弁護士が、警察と救命士が到着する前にゴードンさんが血痕を消すために清掃していたのを見たと証言していると語ったとの報道もあり、2人の間に何らかのトラブルがあった可能性もあります。

 ブラウンさんは脳機能が著しく低下し、脳死に近い状態で回復の見込みがないと診断され、医師からは人工呼吸器を外すことを検討するよう宣告されたとも伝えられています。くしくもロサンゼルスでは8日にグラミー賞授賞式が行われ、11日は母ヒューストンさんの命日。あまりに類似点が多い今回の事件の真相に注目が集まっています。

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