続編が頻繁に制作されるハリウッド。特に今年は下半期だけでも、「アベンジャーズ/エイジ・オブ・ウルトロン」(7月4日日本公開)、「ジュラシック・ワールド」(8月7日日本公開)、「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション」(8月7日日本公開)、「テッド2」(8月28日日本公開)、「ハンガー・ゲーム FINAL: レジスタンス」(11月20日日本公開)、「スター・ウォーズ/フォースの覚醒」(12月18日日米同時公開)など、多数の続編映画が公開予定。なぜハリウッドではこんなに多くの続編が制作されるのだろうか?

 続編は、もちろん1作目がヒットしている映画のみ制作される。そのため、シリーズものは知名度だけで集客できてしまう、というのが1つ目の理由と言える。誰もが映画の名前を知っているため、少なからず注目が集まるようになる。広告に多大な金額を費やしている映画業界において、続編というだけでかなりの宣伝効果が期待できるのは大きなメリットだ。

 また、多額の制作予算がおりやすいという点も続編が制作される理由の一つだ。莫大な費用をかけて作った映画であっても興行的に失敗に終わることもあるものだが、2作目となれば大コケするリスクは無名の作品より低く、予算が集まりやすい。さらに、映画好きな株主には続編のウケがいいため、制作につながることが多い。

 他には、若者の映画離れが進んだことで、映画業界が中年世代の客層をターゲットにしているというのも原因。そのため、懐かしの映画のリメイクが増えてきている。現在全米で大ヒット中の映画「ジュラシック・ワールド」は、父親世代が幼い頃に夢中になった映画の続編ということもあり、家族連れで映画館に来る観客が多いという。米の新聞社「ウォール・ストリート・ジャーナル」によると、この映画の観客の61%は25歳以上という結果がでている。

 もちろん、続編は設定やキャラクターが優れているということも理由の一つだ。シリーズ3作目の作成が決まっている映画「ピッチ・パーフェクト」のように、シリーズを重ねるごとに人気や注目度が高まる作品もある。また、「トランスフォーマー」や「スパイダーマン」シリーズのように、その人気から続編の制作がもはや定着してしまっている作品も。

 このようにハリウッドでは続編映画を制作するインセンティブが数多くあるため、今後も多くの続編が制作されることになりそうだ。【ハリウッドニュース編集部】