安彦良和総監督が31日、都内の新宿ピカデリーで行われたアニメ映画「機動戦士ガンダム THE ORIGIN 2 哀しみのアルテイシア」(安彦良和総監督)初日舞台あいさつで、「機動戦士ガンダム」の本質的なテーマについて言及した。

 公開を記念して、前日30日夜にニッポン放送で「オールナイトニッポンGOLD」特番「機動戦士ガンダムスペシャル」が放送された。その中で、アムロ・レイ役の古谷徹が「人間は何で戦争するんだ。誰も止められない…戦争の悲惨さを分かっていても、これからもしてしまう。だけど、変わらないといけない」と発言。安彦総監督はラジオを聴いていて「全くそういうことだと思った。(原作漫画を)書いていて、テーマを痛感していた」と感じたという。

 この日は番組に出演した古谷が2階の客席で見守り、エドワウ・マス役の池田秀一、セイラ・マス役の潘めぐみは登壇していた。安彦総監督は「今年は戦後70年…安保法制が通り、若い人もデモをした、戦争が語られた年です。『ガンダム』は戦争を賛美する、逆に悲惨さを描いているなどと言われるが…両方とも違う。『人間が、なぜ戦争をしてしまうか?』がテーマ。気付かしてくれたのは、他ならぬアムロです」と語った。会場を埋め尽くしたファンも、安彦総監督と古谷に拍手を送った。

 来春公開予定の3話について、安彦総監督は「作画が佳境に入っています。3話から、はっきり(物語の中に戦争が)現れてきます」などと明かした。