俳優のトム・ハンクス主演、スティーヴン・スピルバーグ監督/制作という豪華制作陣による大作「ブリッジ・オブ・スパイ」が16年1月8日に公開となる。1950~60年代の米ソ冷戦下で起こった、実話を基に描いたサスペンスドラマで、トム・ハンクス演じる弁護士ジェームズ・ドノヴァンが、ソ連スパイのルドルフ・アベルの弁護を引き受けたことをきっかけに、戦争に関わる問題を解決に導いていく。

 ソ連スパイの弁護士として、ときには人質解放の交渉人として、大活躍のジェームズ。アメリカ全国民を敵に回しても正義を貫く姿や、優れた交渉能力で一般人ながらも、政府を代表して重要な働きをする姿が、かっこよく、どんどんストーリーに引き込まれていく。

 そして、そんな弁護士ジェームズと、ソ連スパイであるルドルフの間に生まれる絆が最大の見どころ。敵国のスパイと、その弁護士という複雑な関係ながら、お互いに尊敬し合い、絶対的な信頼が生まれていく。人質解放までのスリルと温かい人間ドラマのバランスがラストシーンの感動につながっている。

 実話がもとになっているということもあり、考えさせられることも多いが、思わず笑顔になれるラストシーン。観た後に爽快感が得られる作品になっている。

【ハリウッドニュース編集部】