舘ひろし(65)と柴田恭兵(64)の主演映画「さらば あぶない刑事」(村川透監督)の大ヒット御礼舞台あいさつが10日、都内で行われた。86年に日本テレビ系でドラマが始まってから30年。最後の舞台あいさつで、舘は「幸せだった」、柴田は「(主人公の)タカとユージは永久に不滅です!!」と別れを告げた。

 2人は、史上初となる1分間の写真撮影タイムと質疑応答をファンにプレゼントした。その中で「最後ということで、どう感じますか」と質問が出た。舘が「悲しいです」と答えた後、柴田は思いを絞り出した。

 「本当に最後。これで(役の)大下勇次ができないと思うと、とっても寂しい。舘さんとは会えるんですけども(舘演じる)タカともう2度と会えないんだなと思うと…一番寂しい」

 柴田は1月30日の初日舞台あいさつで「アンコールの声が聞こえたら」などと、公の場では今後に含みを持たせた発言もしてきた。ただこの日、最後のイベントでシリーズ終了を自ら明言。目には涙が浮かんだ。場内に「お疲れさま」の声が飛び交う中、2人は演じた鷹山敏樹と大下勇次として、そして自身として互いにメッセージを送った。

 柴田 感謝しています。大下勇次を生んでくれたのは、舘さんです。大下勇次から鷹山に贈る言葉は「タカ、女に気を付けろ!!」

 舘 「(鷹山から大下へ)ずうっと、走り続けてほしいよ」そう思います。この作品に出会えて、柴田恭兵という俳優に出会えて、刺激を受けて幸せでした。

 そして柴田はファンに最後のメッセージを送った。

 「男性は、いつかおじいちゃんになったら、お孫さんに『ライバルはタカとユージだったんだぜ』、女性は『私の初恋はタカとユージよ』と語り継いでいただけたら、タカとユージは永久に不滅です」

 最後まで格好良く、輝きながら「あぶ刑事」は伝説への1歩を踏み出した。【村上幸将】