シンガー・ソングライター古内東子(43)が、初のデュエット・カバーアルバムを発表することが11日、分かった。日本を代表する男性歌手10人とデュエットした「Toko Furuuchi with 10 legends」を来月30日に発売する。

 ヒット曲「誰より好きなのに」などで知られ、「恋愛の神様、教祖」の異名も持つ。初の試みに「普段1人でやってきて、女性の気持ちを歌っています。男性の気持ちや歌声が入るのもいいのではないかと」と制作意図を説明する。

 参加アーティストは、奥田民生(50)鈴木雅之(59)藤井フミヤ(53)TEE(33)斉藤和義(49)大沢誉志幸(58)前川清(67)堂珍嘉邦(37)の8人。堂珍は古内の代表曲を、ほかの7人はそれぞれの代表曲を古内とデュエットした。女性で編成されたビッグバンドの演奏が楽曲をそれぞれゴージャスに仕上げた。

 古内は「皆さん、ボーカルブースに入った瞬間、完璧な歌声でした。プロフェッショナルで圧倒されました」と話す。初対面が多かったが「前川さんは腰が低くていらっしゃって。大沢さんは本当にハイトーンボイスでした。鈴木さんはチャーミングでひょうきん。斉藤さんとは昔の話をしました。皆さん気さくに接してくださいました」と楽しそうに振り返った。

 前川の曲には個人的な思い入れもある。「父の十八番でした。よくカラオケで歌っていて、いい曲だと昔から思っていました」。13年発売のベスト盤に収録した平井堅(44)槙原敬之(46)とのデュエット2曲も今回ボーナストラックとして収録する。

 古内は「それぞれの曲が新鮮に聞こえて鼻が高いです」と、仕上がりに自信と手応えを感じている。

 ◆古内東子(ふるうち・とうこ)1972年(昭47)11月1日、東京都生まれ。高校時代に1年間渡米。姉と共同で作ったデモテープがきっかけで、93年シングル「はやくいそいで」でデビュー。96年「誰より好きなのに」は最大のヒットに。CHEMISTRYの楽曲作詞、鈴木雅之、稲垣潤一らに楽曲提供している。