日本テレビ系「笑点」(日曜午後5時半)の5代目司会者桂歌丸(79)が、5月22日の生放送を最後に、大喜利司会者を退くことが30日、分かった。

 この日、都内で行われた「笑点50周年記念スペシャル」(15日午後5時)の公開収録の最後に発表、終了後に会見を行った。

 一問一答は以下。

 -司会を退く経緯

 桂歌丸(以下歌丸) 体力の限界なんです。歩くことが大変に苦しい。肺気腫を患ったために、息切れがする。昨年の秋に、日本テレビさんにお話をしました。若い方にお譲りして、番組を60年、70年と続けていっていただきたい。落語家を辞めるわけではありません。まだまだ覚えたい話も数多くあります。

 -今の気持ちは

 歌丸 正直言いまして、さみしいですよ。50年間、しゃかりきになってやってきた番組。私も名前と顔を売り出してくださった番組。でも、ふんぎりをつけなければ。

 -今後は

 歌丸 落語をやる以外に何もない。覚えるだけ落語を覚えて、毎年、(三遊亭)円朝ものを年2回くらいずつ、発表したい。もう、3本くらいストックしてある。その3本を発表しなければいけない。

 -50年を区切りに決意したのか

 歌丸 私がはなし家になって今年で65年。年も80(歳)になります。いろいろな節目の年になりますので、決心しました。80歳になったら少し、少し楽をして落語の勉強をしたい。ありがたいことに、これからメンバーのみなさんが上納金を持ってきてくれるらしい(笑い)。

 -後任の司会者は

 歌丸 私の口出しすべきことではないので、日本テレビさんにお任せしたい。

 -メンバーに伝えたのは

 歌丸 ちらっとお話ししたのは、お正月明けくらい。ただし、発表までは内緒にしとてね、と言いました。

 -一番の思い出は

 歌丸 全部が全部思い出。先代の円楽さんが具合が悪くなって「歌さん、頼む」と言われたことは、生涯頭から離れないと思います。

 -番組長続きの理由

 歌丸 暗いニュース、陰惨な事件には一切触れない。家族で笑える番組にしよう、という気持ちがみんなにあったからだと思います。子供の耳をふさぐことのないような番組をと、みんなが心得ている。