歌舞伎俳優市川海老蔵（３８）が９日、都内で会見し、妻でフリーアナウンサーの小林麻央（３３）が進行性の乳がんで１年８カ月も闘病中であることを明かした。「かなりのスピードで進行している。深刻な状況」と説明した。

　－麻央の病名は

　「単刀直入に言うと、乳がん。約１年８カ月ほど前に分かった」

　－病名を告げられたとき

　「進行具合はかなりスピードが早くて、大変なものではないかという意見をお医者さんから受けた」

　－麻央はどう受け止めている

　「誰よりも本人がつらいと思う。子どものそばにいられない母親の気持ちは、私には計り知れない苦しさと闘っている」

　－がんのステージは

　「全部聞いているが、深刻という言葉で理解していただければ。簡単に治らないからこそ、こうして時間が経過している。手術には至っていないので、抗がん剤治療を行っている」

　－子どもたちにはどう伝えた

　「とても寂しい思いをさせているし、彼女も自分自身で分かりながら、自分の中で闘って、踏ん張って頑張っていると日々感じている。今日のこの会見も見ている。長女はこれで理解すると思う。ママが帰ってこないのはなぜかというクエスチョンは最初の頃はあった。『虫に刺されたんだよ』とか『ちょっと元気なくて、病院で元気になるようにやってるから待っててね』とごまかしていた」

　－病気が分かって麻央にはどんな言葉を

　「忘れもしません…。日本橋のホテルで話し合ったとき、私自身も途方に暮れた。女性の方がきちんと冷静に見ている部分があると思うので、私よりショックは大きかったと思う」

　－成田山で得度を受けた

　「気持ちをクリーンにした上で向き合わないといけない。麻耶ちゃんも具合が悪くなって、家族一丸でバックアップする中、麻耶ちゃんも隠しながらお仕事をしていた。家族の中で疲れが出てきてしまった」

　－子どももまだ小さい

　「私はみんなを支えることに尽くすだけ。子どもたちは、麻央が元気になることを無垢（むく）に願っていると思う」

　－麻央にどんな言葉で励ましている？

　「元気がないときにくだらない話をしたりしながら、必ず元気になると。仕事でそばにいられないことも多いので、電話で１～２時間しゃべることもあった」

　－麻央からの要望は

　「食欲があってどうしてもこれが食べたいというときは、好きなものを食べさせてあげたいと、同行して、食べたりしたこともあった。それ以外に、これをしてほしいというのはあまりないです」

　－病室には

　「幼稚園で作った絵とか折り紙とかを『ママにあげる』って、特に麗禾はいろいろなものをあげてますね」

　－１年８カ月という期間はどんな日々

　「長いし、これからもまだ続く。病気自体は大変なもので、お姉様（麻耶）もテレビの仕事をしながら、出来る範囲で妹のもとへ行っていた。１年８カ月、公にならなかったこと自体が奇跡だった。実は、少し落ち着きだしている部分もある。早く見つからなくて良かったという本音と、辛抱して支えきりたかったなという本音と、公になってホッとする部分の３面がある。とにかく麻央の病気が治るまで全面的に支えるし、治っても支え続けるという話ももちろんしながら、逆に支えてねと連絡した。いつかあの時間は大変だったけど、家族にとってはとても良い経験をした時間だったという会話が出来るように、それを夢見ている」

　－元気になって家族でやってみたいこと

　「あえて言わせていただくと、ずっと休みをとらずに仕事をしてきた。体調次第でどこか行きたいと思うので、みなさん絶対に追いかけてこないでください」