双子のヒップホップユニットでフリー素材アイドルとして話題のMikaRikaが、今度は無料の写真集を発売することが16日、分かった。製本された写真集ではなく、ポスターやPOP、メモカードなど、そのまま使える素材が袋に入った、異色の写真集だ。中には袋とじのセクシー写真もあり、今日17日から東京・SHIBUYA TSUTAYAで先行“無料販売”される。2人は「今はフリーの女ですが、いつかは有料の女になりたいです」と話している。

 著作権や出版権、そして肖像権など、芸能界ビジネスには権利が重要だが、それを逆手に取っているのがMikaRikaだ。双子のフリー素材アイドルが現在のキャッチコピー。もともとは脱サラした双子のヒップホップユニットだった。

 Mikaは法大卒業後に大手総合商社に入社。Rikaは成城大卒業後、システムエンジニアとして、バリバリ働いていた。それぞれ、趣味で音楽活動する中、知り合いのDJのすすめで、CD「FUNKY OL~仕事したくないよ~」を制作。餓鬼レンジャーのポチョムキンが詞を書いてくれた。

 だが、このCD発売が会社に知られてしまう。会社は副業禁止だったこともありMikaが退社。「お母さんは泣いていました」。Rikaは会社員と音楽活動を両立させ、無職になったMikaの生計を支えたが、両立が次第に厳しくなり同じく会社を辞めた。ヒップホップユニットが本業になった。

 「歌が本業になったんですが、CDがさっぱり売れなかったんです」とMikaが振り返る。そこで、有名になるために2人が選んだ選択がフリー素材アイドルだった。クラウドファンディングで資金を募り、誰でも無料で写真をダウンロードできるサイトを作成。1000点以上ある写真が、さまざまなWeb広告などに使われた。この取り組みが、ACC(全日本シーエム放送連盟)広告賞に入賞したほか、Yahoo!JAPANクリエイティブアワード2015でイノベーション部門のゴールド賞を受賞するなど、次第に知名度が上がっていった。

 次に2人がクラウドファンディングで資金を募ったのがフリーの写真集だった。Rikaは「フリー素材はSNSとかで使われるんですが、もっと、気軽に使ってもらえるものはないかと考えたのが、写真集でした」と話す。一般的な写真集とは違い、オフィスや飲食店でそのまま使えるポスターやPOP、デスクメモ、シールセットなどを封入。全国のTSUTAYAで無料販売される。

 「有名になるまでは無料で」と声をそろえる2人だが「今は勝手に使われている双子ですが、やはりオファーされる双子になりたいですね」。来月7日には、無料CD「ただの女」を初披露する有料ライブを渋谷・エッグマンで開催する。

 ◆MikaRika 年齢、本名は非公表。東京生まれ。Mikaは163センチ、法大卒。Rikaは160センチ、成城大卒。13年1月にシングル「FUNKY OL~仕事したくないよ~」でデビュー。現在静岡朝日テレビ「サタハピしずおか」(土曜午前9時30分)にレギュラー出演中。「ただの女」は7月1日からTSUTAYA音楽配信でも無料配信される。