演歌歌手青木美保(49)が21日、豊川稲荷東京別院でこの日発売の新曲「秋燕」ヒット祈願を行った。

 着物姿で登場した青木は「こういう形で参拝するのはデビュー曲以来です。これでいいことが起これば、今後恒例行事にしていきたい」と笑顔を見せた。

 青木は2000年に「けいれん性発声障害」を発症。歌手として最も大切な声が出なくなり、01年から10年間休まざるを得ない状況だった。復帰して5年が経過するが、「復帰後のCDを聞き直してみても、どこか怖がっているような感じでした」。そんな青木にとってこの「秋燕」は、「久しぶりに歌う感覚が戻ってきた曲なんです。いつも新曲を出す時に『これが最後かも』と思っていましたが、この曲では次につながりそうな希望を感じました」と自信をうかがわせた。

 「秋燕」は作詞麻このみ、作曲岡千秋、編曲前田俊明による曲だが、「岡先生とはデビュー曲以来になります。先生も私の病気のことは知っていて、録音が終わった後にメールで『久しぶりにいい声を聞いた』とメッセージが届きました。声が出せなかった私には、最高の褒め言葉でした」と明かした。

 「10年間歌えませんでしたが、他の人よりも10年間長く歌えると前向きに考えています。1人でも多くの人にこの『秋燕』が飛んでいって、心に響く曲になってくれればうれしいです」と笑顔で話した。