SMAP木村拓哉(43)が医師役に初挑戦することが10日、分かった。来年1月スタートのTBS系主演連続ドラマ「A LIFE ~愛しき人~」(日曜午後9時)で職人肌の外科医を演じる。SMAPは12月31日に解散する。木村にとって再出発の思いも込めた作品となる。

 木村は初めての役どころで新たなスタートを切る。「A LIFE ~愛しき人~」はオリジナル作品。主人公の外科医は、恋人を日本に残して米国で10年間修業を積み、不断の努力で一流の腕をつかんだ男。誠実で職人肌の性格で、患者を救うことを決してあきらめない。成功の可能性がゼロと言われても、助ける方法を徹底的に考察する不屈の意志を持ち、不器用ながらもいちずに命に向き合うきまじめな面を持っている。

 これまで主演ドラマで、さまざまな役柄を演じてきた。俳優としての人気を決定づけた96年「ロングバケーション」ではナイーブなピアニスト、最終回に41・3%の高視聴率をたたき出した00年「ビューティフルライフ」では難病の女性を支える美容師、映画化もされた01年「HERO」は型破りの検事、03年「GOOD LUCK!!」では熱いハートを持つパイロットを演じた。最近ではアンドロイドや記憶を失った父親など難役に挑み、演技の幅を広げてきた。今回の医師役も新境地となる。木村は「今回集うスタッフ、キャストとともに、どれだけの『思い』を伝えることができるのか、決して逃げずに挑んでみたいと思います!」と意気込んでいる。

 名作「白い巨塔」をはじめ「ドクターX~外科医・大門未知子~」など、医師が主人公の医療ドラマは、テレビ界で根強い人気を持っている。人気ジャンルで木村がどのように魅力を発揮するのか注目される。

 収録は早ければ今月末にもスタートする予定。関係者によると、病院を訪れて実際に手術を見学したり、医療関係者に話を聞くなどの役作りもこれから本格化させる。年末にかけて週3~5日ペース、来年元日以降は、週5~6日にペースを上げて収録を行う。グループ解散後、1人の俳優として挑む最初の作品。心機一転、再出発を図る木村の勝負作となる。