宝塚歌劇団の各組トップがそろう毎年末恒例の「タカラヅカ スペシャル 2016」が22日、大阪・梅田芸術劇場で初日を迎え、星組新トップ紅(くれない)ゆずるは、相手娘役の綺咲愛里(きさき・あいり)とともに“初仕事”となった。

 同期の宙組トップ朝夏(あさか)まなとと並んだ紅は「初めまして!」と、ちゃめっけたっぷりに客席にあいさつ。朝夏から「同期なんです」と紹介され、左肩に手を置かれると、「そうなんです。(同期でトップとして並び)いいですね~」と笑った。

 紅は現在、来年1月6日に東京・国際フォーラムで開幕するトップ初主演作「オーム・シャンティ・オーム~恋する輪廻」のけいこ中。人気インド映画をもとにしたミュージカルで「インド人! がんばります」と、両手をあげた後、頭を下げた。

 ステージには、劇団理事で専科スター轟悠(とどろき・ゆう)、花組トップ明日海(あすみ)りお、お披露目作「アーサー王伝説」を終えた月組新トップ珠城(たまき)りょう、宙組の朝夏、星組の紅と、スターがずらり。東京公演中の雪組トップ早霧(さぎり)せいなは不在で、轟は「今年は雪組が東京なので、ちぎちゃん(早霧)の分も頑張ります」と、代表してあいさつした。

 毎年、各組は人気演目のパロディー公演を上演しているが、今年は「エリザベート」初演20年、小林公平氏の七回忌などもあって、パロディー企画はなし。「エリザベート」に主演経験のある明日海、朝夏が「最後のダンス」を歌うなどし、今年最後の“タカラヅカ”を盛り上げた。

 公演は23日も同所で行われる。