吉田拓郎(70)が8日、都内でニッポン放送の新番組パーソナリティー発表会見に出席した。「吉田拓郎 ラジオでナイト」(来月2日スタート、日曜午後11時半)で3年半ぶりのラジオパーソナリティーを務める。「人生の最終章はラジオで締めくくりたい」と決意を口にした。

 日本音楽史のレジェンドが「レギュラー番組の最終章」に選んだのはラジオだった。拓郎は70歳にしてたどり着いた決意を語った。「いろんなことが、いろんな意味で最終章に向かいつつある。音楽も含め、いろいろ考えるところがある。終末、終焉(しゅうえん)というか、最終章はやっぱりラジオで締めくくるのが、大事な青春の幕の閉じ方になるかな」。少々重い空気に包まれたことを感じたのか「というとすごくいい番組を連想しがちですが、大した番組ではないです」と言って場をなごませた。

 ラジオパーソナリティーとしても人気を獲得したミュージシャンの先駆者だった。デビュー1年後の71年にはTBSラジオ深夜放送「パックインミュージック」にレギュラー出演して多くの若者たちの心をつかんだ。その後74年からニッポン放送「オールナイトニッポン」、78年から文化放送「セイ!ヤング」でパーソナリティーを務めた。拓郎はこの日「ラジオは僕にとってはとても大事な青春でもある」と言った。