木村拓哉(44)の主演映画「無限の住人」(三池崇史監督、29日公開)が、5月に開催されるカンヌ映画祭で公式上映されることが決まった。13日、同映画祭が発表した。

 木村はカンヌ映画祭に選出されたことを受け「今回の知らせを、三池監督から直接電話で聞けた時には本当にうれしかったです! 海外の方がどう受け取ってくださるのかが、とても興味深いですが、『1つの作品』として招待していただけることに本当に感謝します」と、喜びのコメントを発表した。三池監督も「不死身の男、万次が、カンヌから世界に飛び立つことになりました。最高です。ありがとう」と、木村が演じた役名を挙げ喜んだ。

 木村にとって、日本作品、主演作でカンヌ映画祭に参加するのは、初めて。04年に「2046」(ウォン・カーウァイ監督)が、コンペティション部門に選出された時は、トニー・レオン、チャン・ツィイーらアジアのトップ俳優と、レッドカーペットを歩いたが、今回は堂々の主演だ。

 今回はコンペティション外として上映される。昨年は「BFG:ビッグ・フレンドリー・ジャイアント」(スティーブン・スピルバーグ監督)、一昨年は「マッドマックス 怒りのデス・ロード」(ジョージ・ミラー監督)などが上映されており、スケールのある作品が選ばれている。この日の会見で、事務局関係者は「Blade of the Immortal」と英語タイトルをコールした後「すばらしい作品」と言い添えた。

 同名コミック原作の「無限-」は、不死身の男、万次が、杉咲花演じる少女凜の敵討ちを手伝ううち、生きる目的を見いだしていく様子を描いた。次々と立ちはだかる強敵との壮絶な戦いを、スタントなしで演じきった。

 現時点でスタッフ、キャストの渡航は調整段階だが、レッドカーペットを歩く木村に期待が高まる。木村にとっての国際舞台は、07年「武士の一分」が上映されたベルリン映画祭以来。SMAP解散後、俳優一本でいくと決めた木村が、大きく飛躍するチャンスになりそうだ。三池監督は6回目の同映画祭参加、杉咲は初参加となる。開催は現地時間5月17~28日まで。