安室奈美恵(40)の引退発表は、周囲のスタッフにとっても電撃的だった。発表から一夜明けた21日、引退と発表当日に聞いて驚いた関係者たちの様子などが分かった。かつて、プロデュースを手掛けた小室哲哉(58)もツイッターを更新して、安室への思いをつづった。今年11月に発売するベストアルバムのタイトルも決まった。

 安室にとって誕生日でもあった20日午後5時ごろ、所属レコード会社エイベックスの幹部ら数人が緊急招集された。関係者の証言をまとめると、安室の所属事務所スタッフから「来年9月に引退」という事実を告げられた。突然の報告に驚き、動揺した幹部もいた。さらに「発表は今日します」と言われ、準備期間がないことから、一気に慌ただしい空気に包まれた。

 約2時間後の午後6時50分、安室の公式ホームページに引退に向けたメッセージが掲載された。NHKがいち早く反応し、「首都圏ネットワーク」で「芸能界引退へ」とテロップで伝えた。その後、民放各局も次々に速報した。

 安室は「長年心に思い」と急な決断ではなかったとしているが、その決意はこの日までごく一部のスタッフしか知らされていなかった。今月16、17日にデビュー25周年記念公演を沖縄で行ったが、引退発表を準備している様子などまったく感じられなかったという。

 この日、配信サイト「iTunes」では一時、「Hero」「Don’t wanna cry」など7曲がトップ10入り。オリコンデーリーDVDランキングも最新ライブDVDが前日の49位から29位に急上昇した。