人気漫画「NARUTO-ナルト-」が新作歌舞伎として、来年8月の東京・新橋演舞場で上演されることが18日、分かった。坂東巳之助(28)中村隼人(23)の出演が決まり、スーパー歌舞伎2「ワンピース」に続く大ヒットを目指す。

 岸本斉史氏の人気漫画「NARUTO-ナルト-」は99年から14年まで週刊少年ジャンプで連載された。落ちこぼれ忍者うずまきナルトの成長や、ライバルうちはサスケとの友情などを描く忍者バトルアクション物語で、発行部数は国内でシリーズ累計1億4000万部、海外でも8000万部を超えている。

 人気漫画の歌舞伎上演は、15年に初演され、新橋演舞場で上演中の「ワンピース」に続く第2弾。「ワンピース」でゾロ、ボン・クレーなど3役の巳之助がうずまきナルト。サンジ、イナズマなど3役の隼人がうちはサスケで共演する。

 巳之助は「幼い頃から憧れ、共に歩んできたキャラクターたちを演じることができるなんて、本当に幸せです」。隼人も「ジャンプ漫画のファンとして、イメージを大切にサスケというヒーローになりきり、『ワンピース』のように楽しんでいただきたい」と話している。

 歌舞伎らしい「NARUTO」にするため、歌舞伎の登場人物をもとにしたキャラクター「自来也・大蛇丸・綱手」による蝦蟇(がま)、大蛇、蛞蝓(なめくじ)の三すくみ場面、ナルトの体に封じられた九尾封印のなぞ、うちは一族にまつわる因縁のエピソードを盛り込み、ナルトの熱い「忍道」を描く。脚本・演出のG2は「仕事を仰せつかり、気分は100万光年ほど彼方へ、ぶっ飛びそうです。かつて誰も見たことのない歌舞伎に」と話している。