自民党の総務部会・電気通信調査会の合同会議が28日午前、党本部で開かれた。NHKが、インサイダー取引問題に関する外部の第三者委員会の調査報告書について説明したが、「調査が不徹底だ」として報告書を了承しなかった。

 第三者委の調査報告書によると、本人または家族が株を保有していることを認めたNHK職員約2700人のうち、第三者委による調査を認める委任状の提出を拒否した約940人の株取引の履歴については、調査ができなかった。

 会議に出席した議員からは「NHKが評価されない体質がこういうところに露呈している」「追跡調査が必要だ」など厳しい批判が相次ぎ、あらためて詳しい調査を実施するよう求めた。会議に出席したNHKの福地茂雄会長は記者団に対して「真摯(しんし)に受け止める」と述べ、再調査などを検討する考えを示した。