アフリカ南部マラウイの裁判所は28日、地元の農村で生まれた男児(2)との養子縁組を求めていた米人気歌手マドンナに対し、縁組の申請を正式に認める決定を出した。

 同国は外国籍の非居住者による養子縁組を原則的に認めておらず、マドンナの縁組をめぐっては、地元の人権団体などが「特別扱い」と批判。「違法な児童売買を助長する」との意見が出るなど、国内外で論議を呼んでいた。

 男児はデービッドちゃんで、実父のヨハネ・バンダさん(34)は決定に先立ち、共同通信の取材に「後悔はしていない」と語っていた。

 マドンナは06年10月、孤児施設に預けられていたデービッドちゃんとの養子縁組を申請。外国籍の非居住者には国内に一定期間、居住するなどの条件が課されているが、裁判所は暫定的に許可し、実際の養育状況を見てから正式決定するとしていた。