米フットボールのショーの途中、女性人気歌手ジャネット・ジャクソンの胸が露出した「事件」で、フィラデルフィア連邦高裁は21日、放送した米CBSテレビに罰金55万ドル(約5900万円)を科した連邦通信委員会(FCC)の決定は従来の「わいせつ性」適用の範囲を逸脱しているとして無効と判断した。

 勝訴したCBSは、今回の判断が「FCCが従来の取り締まり政策に戻るきっかけとなろう」との声明を発表。ここ数年、表現の自由を規制し過ぎとの批判があるFCCに慎重な適用を促した。

 「事件」は04年2月の米プロフットボール王座決定戦スーパーボウルのショーで起きた。ジャネットと共演した男性歌手がジャネットの衣装の一部をはぎ取り、右胸をあらわにした。直後に「わいせつ映像」などとして、FCCに約20万件の苦情が殺到するなど、テレビ放送の倫理をめぐる社会問題となり、米議会でも議論となった。

 スーパーボウルは全米が熱狂するスポーツイベントとして知られ、04年の生中継も44・2%の高視聴率で子供を含む約9000万人が視聴したとされる。